2009年 08月 28日
日本では連日新型インフルエンザのニュースが大々的に報道されているようですが、本日(27日)、久々に「フィナンシャル・タイムズ(FT)」、「ニューヨーク・タイムズ(NYT)」両紙で日本の話題が大きく扱われています。「FT」の方は以前から、今回の日本の総選挙は今年世界中で行なわれる選挙の中では最も重要なものだ、と位置付け、定期的に特集を組んでいました。今回は「Change within reach(実現可能な改革)」と題しており、さながら選挙直前の総集編ともいえます。「FT」では長らく与党の座にあった自民党が政権を失いそうなこと、そしてそれが小泉改革の反動であるといった論調で分析されています。
一方、「NYT」の方では鳩山代表自らが「A New Path for Japan(日本の新たな道)」と題し、国際分野における日本の採りうる政策について寄稿されています(これは97年にブレア首相が誕生したときに用いられた「第三の道」を髣髴とさせるのですが果たしてその真意は?)。この中で鳩山代表は、米国の一極支配が終焉し、世界は多極化しつつある、そしてそのような時代においては「友愛(Fraternity)」こそがキーワードとなると強調されています。
「友愛」は鳩山代表の祖父一郎氏が愛用されていたことで知られていますが、個人的には政治にこの言葉を用いるというのがどうもしっくりときません(確か「友愛」には「友人を愛せ、敵を殺せ」というようなニュアンスが含まれていた気がしますので)。しかも「Fraternity」と英語で書くと、なんだか「兄弟関係」のようになってしまってその意図するところがよくわからなくなってしまいます(「ガンスリンガー・ガール」のフラテッロとは全く関係がないということは重々承知しているのですが)。
そこで仕事場の同僚(アジア情勢専門家)に聞くと、以下のような答えが返ってきました。「『フラタニティ』という言葉自体は奇妙な響きがする。ただ鳩山代表の外交政策を考えた場合、日本と東アジア諸国(特にここでは中国)との関係を緊密にしていくという政治的意図があるのではないか。ただし中国は日本を兄弟とは見てくれないけどね」。・・・なかなか鋭い分析です。
今回の日本の総選挙を控え、仕事場の同僚や大学の日本研究者、ホワイトホールの実務家に色々と意見を聞いてきましたが、こと外交安全保障に関しては皆、民主党の政策に辛いようです。国外に居ますと日本のニュースの影響をあまり受けませんので、より客観的に情勢を眺められるような気がします。さて、選挙の結果は如何に。
一方、「NYT」の方では鳩山代表自らが「A New Path for Japan(日本の新たな道)」と題し、国際分野における日本の採りうる政策について寄稿されています(これは97年にブレア首相が誕生したときに用いられた「第三の道」を髣髴とさせるのですが果たしてその真意は?)。この中で鳩山代表は、米国の一極支配が終焉し、世界は多極化しつつある、そしてそのような時代においては「友愛(Fraternity)」こそがキーワードとなると強調されています。
「友愛」は鳩山代表の祖父一郎氏が愛用されていたことで知られていますが、個人的には政治にこの言葉を用いるというのがどうもしっくりときません(確か「友愛」には「友人を愛せ、敵を殺せ」というようなニュアンスが含まれていた気がしますので)。しかも「Fraternity」と英語で書くと、なんだか「兄弟関係」のようになってしまってその意図するところがよくわからなくなってしまいます(「ガンスリンガー・ガール」のフラテッロとは全く関係がないということは重々承知しているのですが)。
そこで仕事場の同僚(アジア情勢専門家)に聞くと、以下のような答えが返ってきました。「『フラタニティ』という言葉自体は奇妙な響きがする。ただ鳩山代表の外交政策を考えた場合、日本と東アジア諸国(特にここでは中国)との関係を緊密にしていくという政治的意図があるのではないか。ただし中国は日本を兄弟とは見てくれないけどね」。・・・なかなか鋭い分析です。
今回の日本の総選挙を控え、仕事場の同僚や大学の日本研究者、ホワイトホールの実務家に色々と意見を聞いてきましたが、こと外交安全保障に関しては皆、民主党の政策に辛いようです。国外に居ますと日本のニュースの影響をあまり受けませんので、より客観的に情勢を眺められるような気がします。さて、選挙の結果は如何に。
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by chatnoir009
| 2009-08-28 01:16
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