トルコのインテリジェンス研究
2025年 10月 11日
現在、トルコの国家情報アカデミー(Milli Istihbarat Akademisi)の開催する国際会議のため、イスタンブールに滞在しています。同アカデミーは2年前に創設されており、今回は初の大規模なイベントとなります。そのためにトルコ国家情報機構の長官、イブラヒム・カリン氏も参加されており、かなり熱心に世界情勢やインテリジェンスの果たす役割について思いの丈を話しておられました。トルコのマスコミも長官のスピーチに関心があったようで、凄い数のカメラが並んでいました。
今回のイベントのため、世界各国から240名を超える参加があったとのことですが、肌感覚で8~9割ぐらいがトルコの方なので、アウェー感が凄いです。ただ日本人研究者も積極的に世界各地の研究会や会議に出て、インテリジェンス研究を披露しないと、どんどん置いてけぼりになります。しかも世界的な研究の潮流としては、インテリジェンスの歴史研究に留まらず、現在の国際情勢や安全保障問題、サイバー、偽情報、AIといった技術領域とインテリジェンスについて絡めて話せることが求められるようになっているようですので、歴史家にはどんどんハードルが高くなってきています。英国の国際史研究会に参加した際も、もはやインテリジェンスの歴史を明かすだけではなく、それが国際関係にどのような影響を与えたかまで立証しないといけない、といった議論もあり、研究のあり方がどんどん進化している印象です。ただ歴史研究でも「凄い資料出てきました」的なものだといけるかもしれませんが。ちょうど先月、ケンブリッジのチャーチルアーカイブズで読んだKGBのミトロヒン文書がそんな感じではありました。
しかし今回の会議を通じて最も驚いたのは、トルコにはインテリジェンスの研究者が200名近くはいるという事実で、これは凄いことです。それだと確かに情報アカデミーを創設して回せますね。日本で同じようなイベントをやるとすれば、かき集めても数十名といった所でしょうか。。。
by chatnoir009
| 2025-10-11 02:43
| インテリジェンス

