米陸軍442部隊
2012年 12月 05日
すずきじゅんいち監督の最新作、『二つの祖国で-日系陸軍情報部』の試写会に招かれましたので観賞してきました。本作品は太平洋戦争中の米陸軍情報部(MIS)、442部隊について描いたものですが、この部隊の主力は日米両国で差別されていたとされる日系二世でした。映画と言ってもこの作品は元部隊員のインタビューのみで構成されていますが、それでも観る者に訴えかけるような骨太のドキュメンタリーです。登場する元隊員のほとんどは、80代後半から90代と大変ご高齢なのですが、その記憶、語り口はしっかりとしており、まるで昨日のことのように戦場を振り返る様には驚かされます。その多くは元同胞であった日本軍兵士と戦わなければならない苦悩や兄弟なのに日米両国に分かれて戦った悲劇など、かなり重い内容でした。かのハリー・フクハラ氏もこの映画に出演されており、彼らの証言は戦争中の米陸軍のインテリジェンスを知る上でも貴重なものとなっています。個人的にこの映画に惹かれたのは、私のお世話になった英語の先生も米国生まれの日系人で、戦争中は日本軍人として戦われたことを伺っていたからです。私の先生は悪名高いインパール作戦に参加され、奇跡的に生還されたのですが、それでも日本軍に対して文句を言うわけでもなく、戦争だから仕方なかったという風に話されていたことを思い出しました。
ちなみに本作は米陸軍のみの話ですが、海軍に関してはロジャー・ディングマン教授が、Deciphering the Rising Sun という研究書を執筆されているなど、最近の歴史研究では在米日系人や情報機関に勤務したアメリカ人等、歴史に埋もれてしまった事実にも焦点が当てられています。逆に日本軍で英語の翻訳などをした日本人や日系人に関してはほとんど何の研究もありません。これは日本側研究者の怠慢としか言えないのですが、私は何度か日本軍で英語の通訳を行っておられた日系人の方にインタビューをしたことがあります。ただ彼らは未だに何か話すとアメリカ政府に目を付けられると信じているようで、協力を得るのが難しいということもあります。
今年は太平洋戦争開戦71周年という中途半端な年ですし、今世間は選挙一色ですからなかなか戦争について取り上げられる機会が少ないですが、本映画は12月8日からの公開となっています。蛇足ですが先日出演させていただいたBS歴史館でも、1942年のミッドウェイ海戦を取り上げました。こちらは12月6日、14日(再放送)の放映予定となっています。
ちなみに本作は米陸軍のみの話ですが、海軍に関してはロジャー・ディングマン教授が、Deciphering the Rising Sun という研究書を執筆されているなど、最近の歴史研究では在米日系人や情報機関に勤務したアメリカ人等、歴史に埋もれてしまった事実にも焦点が当てられています。逆に日本軍で英語の翻訳などをした日本人や日系人に関してはほとんど何の研究もありません。これは日本側研究者の怠慢としか言えないのですが、私は何度か日本軍で英語の通訳を行っておられた日系人の方にインタビューをしたことがあります。ただ彼らは未だに何か話すとアメリカ政府に目を付けられると信じているようで、協力を得るのが難しいということもあります。
今年は太平洋戦争開戦71周年という中途半端な年ですし、今世間は選挙一色ですからなかなか戦争について取り上げられる機会が少ないですが、本映画は12月8日からの公開となっています。蛇足ですが先日出演させていただいたBS歴史館でも、1942年のミッドウェイ海戦を取り上げました。こちらは12月6日、14日(再放送)の放映予定となっています。
by chatnoir009
| 2012-12-05 22:39
| インテリジェンス

