イラン情勢 その2
2012年 02月 03日
今週、イスラエルの情報機関、モサドの長官がワシントンを訪れ、イラン問題についてCIA長官と話し合ったようです。恐らくイランの核開発が許容範囲を越えた場合、イスラエルはイランに対して軍事行動を開始する旨伝えたのではないかと推察します。しかしイランはイスラエルが武力行使を行うならばホルムズ海峡を封鎖すると宣言していますし、アメリカはイランがホルムズ海峡を封鎖することは許容できないと言っていますので、その結果、アメリカはイランとの対決に巻き込まれてしまうことになります。アメリカはこのドミノ倒しのシナリオを恐れ、イスラエルに対して外交的解決を約束し、それがEUや日本に対する石油輸入停止の要請となって表れてきているわけであります。
しかしアメリカがイランと外交的に交渉するといっても肝心のイランとの外交チャンネルがなく、どうやら情報機関同士の裏のチャンネルも構築していなかったようで、スイスを通じてイラン側と接触しているようです。ここまで見ると、イスラエルとアメリカ、アメリカとイラン関係というのは表の外交ではなく、裏の関係で進んでいますので非常に分かり難いのですが、国際関係とはこのように外交関係だけから成り立っているものではなく、その本質は複雑怪奇であることを学ぶ良い事例だと言えます。
このイランの石油の問題は、中国、インド、日本にとって深刻なものです。現状、EUはそれ程イランの石油に頼っているわけではありませんので、石油輸入停止という選択も可能でしょうが、日中印にとっては頭の痛い問題です。中国は既に輸入停止に否定的ですし、インドもそれに追随するようです。我が国が今まで築き上げてきたイランとの関係を否定し、さらに石油輸入量の10%を占めるイランからの石油をストップしても、その分を中国とインドが吸収してしまえばイランとしてはあまり困らないのではないでしょうか。そうなると今度はアメリカと中国、インド間の問題に発展してしまうことになります。よって当面アメリカは我が国も含め、外交交渉に忙殺されますので、イランではしばらく戦争は勃発しないと考えます。ただ1982年のイスラエルによるイラクの原子炉爆撃のように、今回もイスラエルが電撃的な攻勢に出る可能性は否定できませんが。
しかし視点を変えると、我が国はシャーの時代からイランと独自の関係を持っており、1979年のイラン革命でアメリカが石油輸入停止措置を発動した折も、それに抵抗して輸入を続けた経緯があります(シェアは13%から2%に急落しましたが)。すなわち今でも日本とイランはそれなりの関係を保っているわけですから、その気になればイランとアメリカの仲介役になれそうな気もします。
我が国では反米、親米からの両極端な意見が散見されます。日本がアメリカに対する全面的支持を打ち出してそれをカードに使え、といった意見ももっとものようにも見えますが、個人的にはアメリカの要請に一部応じ、イランからの石油輸入も最低限確保しておく、それが常に狡猾で曖昧な対応が求められる外交というものなのだと思います。もちろんそのためには情報というものも不可欠なのですが。
しかしアメリカがイランと外交的に交渉するといっても肝心のイランとの外交チャンネルがなく、どうやら情報機関同士の裏のチャンネルも構築していなかったようで、スイスを通じてイラン側と接触しているようです。ここまで見ると、イスラエルとアメリカ、アメリカとイラン関係というのは表の外交ではなく、裏の関係で進んでいますので非常に分かり難いのですが、国際関係とはこのように外交関係だけから成り立っているものではなく、その本質は複雑怪奇であることを学ぶ良い事例だと言えます。
このイランの石油の問題は、中国、インド、日本にとって深刻なものです。現状、EUはそれ程イランの石油に頼っているわけではありませんので、石油輸入停止という選択も可能でしょうが、日中印にとっては頭の痛い問題です。中国は既に輸入停止に否定的ですし、インドもそれに追随するようです。我が国が今まで築き上げてきたイランとの関係を否定し、さらに石油輸入量の10%を占めるイランからの石油をストップしても、その分を中国とインドが吸収してしまえばイランとしてはあまり困らないのではないでしょうか。そうなると今度はアメリカと中国、インド間の問題に発展してしまうことになります。よって当面アメリカは我が国も含め、外交交渉に忙殺されますので、イランではしばらく戦争は勃発しないと考えます。ただ1982年のイスラエルによるイラクの原子炉爆撃のように、今回もイスラエルが電撃的な攻勢に出る可能性は否定できませんが。
しかし視点を変えると、我が国はシャーの時代からイランと独自の関係を持っており、1979年のイラン革命でアメリカが石油輸入停止措置を発動した折も、それに抵抗して輸入を続けた経緯があります(シェアは13%から2%に急落しましたが)。すなわち今でも日本とイランはそれなりの関係を保っているわけですから、その気になればイランとアメリカの仲介役になれそうな気もします。
我が国では反米、親米からの両極端な意見が散見されます。日本がアメリカに対する全面的支持を打ち出してそれをカードに使え、といった意見ももっとものようにも見えますが、個人的にはアメリカの要請に一部応じ、イランからの石油輸入も最低限確保しておく、それが常に狡猾で曖昧な対応が求められる外交というものなのだと思います。もちろんそのためには情報というものも不可欠なのですが。
by chatnoir009
| 2012-02-03 23:28
| 国際情勢

