事故調中間報告
2011年 12月 29日
先日公表されました福島原発に関する政府事故調中間報告を読んでいた所、情報収集の箇所で興味深い既述を見つけました。
『保安院の東京電力に対する指示・要請は、そのほとんどが「正確な情報を早く上げてほしい。」というものであり、時折、監督官庁として具体的措置に関する指導を助言を行うものの、時宜を得た情報収集がなされなかったために、その指導・助言も時期に遅れ、又は福島第一原発のプラントやその周辺の状況を踏まえないものであることが少なくなかった。あるいは、保安院の指示は、既に実施し、又は実施しようとしている措置に関するものが多かったため、現場における具体的な措置やその意思決定に影響を与えることはほとんどなかった』(57頁)。
これは情報収集を担当する保安院、並びに経産省の緊急時対応センター(ERC)の情報収集が、官邸の指示や専門的観点に基づいて行われていなかったことを意味しています。報告書によるとERCはスタッフが直接情報収集を行っていたわけではなく、東電の社員を通じて行っていたようで、極めて非効率的であったような印象です。またERCでは情報の分析や評価もできなかったようです。原発の問題は保安院だけではなく、官邸の危機管理センターが取り扱うべきものでもあったものの、同センターから明確な情報収集の指示もなかったようです。さらにその上の意思決定機関となっていた官邸5階の原災本部には本来指示を出すはずの首相も顔を出すことが少なかったようですので、意思決定や責任の所在が不明確なまま泥縄式に危機管理や情報収集を行おうとしていたようですが、これでは機能しないのは当然だったのではないかという印象です。危機管理時の情報収集は現場の判断も重要ですが、やはりトップ・ダウンが鉄則だと思います。情報は必ず組織の中で集約され、リーダーの下で一本化されていく必要がありますので、今後は首相のリーダーシップの下で情報の流れをうまくコントロールできるような組織設計が重要になってくるのではないでしょうか。
話は変わりますが、先日、内閣情報官の人事異動があったようです。前任者の任期はやや短かった印象ですが、一部報道されていますように金正日の死去を予測できなかった云々の話は関係ないように思います。新しい情報官も警察出身ですが、外事部長などを務められた方のようですので情報官としては適任ではないでしょうか。
『保安院の東京電力に対する指示・要請は、そのほとんどが「正確な情報を早く上げてほしい。」というものであり、時折、監督官庁として具体的措置に関する指導を助言を行うものの、時宜を得た情報収集がなされなかったために、その指導・助言も時期に遅れ、又は福島第一原発のプラントやその周辺の状況を踏まえないものであることが少なくなかった。あるいは、保安院の指示は、既に実施し、又は実施しようとしている措置に関するものが多かったため、現場における具体的な措置やその意思決定に影響を与えることはほとんどなかった』(57頁)。
これは情報収集を担当する保安院、並びに経産省の緊急時対応センター(ERC)の情報収集が、官邸の指示や専門的観点に基づいて行われていなかったことを意味しています。報告書によるとERCはスタッフが直接情報収集を行っていたわけではなく、東電の社員を通じて行っていたようで、極めて非効率的であったような印象です。またERCでは情報の分析や評価もできなかったようです。原発の問題は保安院だけではなく、官邸の危機管理センターが取り扱うべきものでもあったものの、同センターから明確な情報収集の指示もなかったようです。さらにその上の意思決定機関となっていた官邸5階の原災本部には本来指示を出すはずの首相も顔を出すことが少なかったようですので、意思決定や責任の所在が不明確なまま泥縄式に危機管理や情報収集を行おうとしていたようですが、これでは機能しないのは当然だったのではないかという印象です。危機管理時の情報収集は現場の判断も重要ですが、やはりトップ・ダウンが鉄則だと思います。情報は必ず組織の中で集約され、リーダーの下で一本化されていく必要がありますので、今後は首相のリーダーシップの下で情報の流れをうまくコントロールできるような組織設計が重要になってくるのではないでしょうか。
話は変わりますが、先日、内閣情報官の人事異動があったようです。前任者の任期はやや短かった印象ですが、一部報道されていますように金正日の死去を予測できなかった云々の話は関係ないように思います。新しい情報官も警察出身ですが、外事部長などを務められた方のようですので情報官としては適任ではないでしょうか。
by chatnoir009
| 2011-12-29 23:12
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