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ホワイトホール61番地 ~ インテリジェンスを学ぶ

「めちょっく」or「キラやば~☆」?

GCHQ

 今、ロンドンに滞在しています。日本では京大入試の件が話題になっているようですが、こちらではカダフィ大佐の息子の論文パクリ疑惑が話題となっています。この息子は2008年にLSEで博士号を取得し、その後同校に莫大な献金をしたらしいですが、今になって問題が発覚して、LSEでは博士号を剥奪すべきかどうかでもめにもめているそうです。
 e0173454_674635.jpg閑話休題。不覚にもこちらに来て知りましたが、インテリジェンス研究で名高いウォーリックのRichard Aldrich教授が新著、『GCHQ』を出版されていました。これまでGCHQ(通信情報組織)については、80年代に出版されたNigel Westのものしか目ぼしいものがなく、ほとんど全く良くわからない組織だったのですが、今回、決定版ともいえる本書が出たことで、GCHQの細部に光が当てられることとなりました。本書はオフィシャルではありませんが、MI5、MI6の公式史に匹敵する出来栄えだと思います。早速立ち読みしてみたのですが、600ページを優に越えるボリュームのため、立ち読みにはかなり不向きな本です。本書は戦前から1990年代までのGCHQの歴史を取り扱っており、2003年のイラク戦争の際に話題となったキャスリン・ガンの事件にも触れています。日本に関しては、エシュロンの一端であるニュージーランドの暗号解読組織が冷戦期に日本の外交暗号を読んでいたという記述がありましたが、個人的には1956年のスエズ戦争の際に、イギリスがアメリカのNSAに盗聴されないように様々な策を弄していたというエピソードが興味深かったです。英米の通信情報も一枚岩ではなかったのですね。
 最近、英公文書館でもエシュロンの源流となったUKUSA協定の資料が公開されていますので、これからGCHQの研究は進展していくことになるのでしょう。ただ本書は脚注がかなり大雑把なのが気になります。教授はあとがきの中で、「本書はすべて公開されている情報のみで書いた。文句や質問がある読者はここに連絡先を書いておくからかかってきなさい」と、自信満々のようです。私も気になった箇所が幾つかありますので、ちょっとメールでも送ってみようかと思います。

追記:ちょうど元GCHQの友人に会ったので同書の感想を聞いてみたのですが、曰く「GCHQを美化しすぎだ」とのことでした。

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P-51 vs FW190
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by chatnoir009 | 2011-03-02 06:11 | 書評 | Trackback | Comments(0)
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